就職活動や転職活動において、近年重視されてきているのが英語力。
企業がグローバル化を謳い、海外進出するにつれて英語が話せる人材の需要はどんどん伸びてきております。
就職活動や転職活動向けの記事を読んでいると
「日系企業ならTOEIC600点から履歴書に書ける」とか
「外資企業や英語を使う業種なら700点は欲しい」とか
書かれているのを見ますが、正直実状に沿っているとは思えません。
結論からお話しすると、この記事を読んでいる貴方が受ける企業、入りたい企業のレベルにもよりますが「TOEIC800点」からが英語力についてアピールできるスタートラインです。
このブログは全体的に大企業を想定して書かれた記事が多いですが、就職活動でTOEICを必要としている会社を例に見ていきましょう。
楽天株式会社
まずは言わずと知れた公用語英語を宣言する企業「楽天」ですね。
有名どころでいえば楽天市場、楽天トラベル、楽天カード、楽天銀行に始まり、最近だと楽天モバイルが何かと話題になってますよね。
楽天イーグルスやバルセロナのスポンサーなどスポーツ部門にも力を入れており、外国人を積極採用していることでも有名です。
私も最近楽天モバイルに変えました。
楽天カードや銀行、証券も使用しており割と楽天のヘビーユーザーです(笑)
それはさておき楽天は現在社内公用語英語を実現し、オフィシャルな会議や資料においては基本的に英語が使用されております。
TOEICを持っていない場合、一部減給のようです。
また新卒採用においては、より厳しく基準が設定されており、入社二週間前までにTOEIC800点が取得できないと内定取り消しになります。
つまり楽天の新卒は全員が800点以上持っているわけですね。
その辺の企業であればしっかりとしたアピールになる英語力も楽天においては、
英語ができることは特にアピールポイントになりません。
入社に対する最低条件です。
楽天を目指す場合は英語力は当然として、それ以外のアピールポイントや強みも用意しておく必要がありそうです。
資生堂
資生堂も、誰でも知っている超有名企業ですね。
意外と知られていませんが、資生堂も2017年に「英語公用語化」を宣言しております。
海外、特に東南アジアの観光地に足を運んだことがある方にはわかると思いますが、海外の商業施設や空港には高確率で資生堂の製品があります。
現在積極的にグローバル展開を進めており総売上高の約半分が海外売上となっており英語公用化が必要なのも納得ですね。
資生堂は目安としてOEIC730点を標榜しております。
現在はTOEICを足切り条件としてはおりませんが、今度そうなっていく可能性も十分ありますね。
デロイトトーマツ コンサルティング
こちらも言わずと知れた外資コンサル。
こちらはびっくり内定後の課題としてTOEIC900点以上の取得を目指します。
EY(アーンストアンドヤング)も内定者の大半がTOEIC800点以上を取得しています。
採用条項にTOEICが必須ではなくても選考条件に組み込まれているのは明らかです。(まぁ外資企業なので受ける側にも暗黙の了解で英語力を求めるのは当然っちゃ当然ですね)
と、ここまで読んできてTOEIC800点なんて取れねぇよ!!!
取れてねぇから記事読んでんだよ!!
って人が多いかと思います。
ここで一つ話しておきたいのはTOEICの点数=ホントの英語力ではないということ。
TOEIC800点は「TOEICへの慣れ」によって十分達成可能です。
個人的には全くTOEIC対策をしてこなかった人で、とりあえず受けてみて650~700点程度が取れる英語力がある人はTOEIC対策をすれば仕事しながらでも数カ月で800点を超えられると思います。
ホントの英語力を測るならTOEFLやIELTSでしょう。
まずはTOEICを取り最低限の英語に対する理解力があることを示し、スピーキングやライティングを伸ばしていくのが
あなたが英語を話せるようになってから就職活動・転職活動に臨もうと思っているなら、それはいつの話ですかということです。
「目の前の機会を逃さずに挑戦していく」のが今の時代に必要なことです。
ただし気をつけて欲しいのは日系企業ではあまりないですが、外資系だととりあえず英語で話してくださいと面接で振られることがあります。(実際、私は某外資コンサルの最終面接でここから英語での面接に切り替えますと言われて無事死亡しました。)
さいごに
帰国子女や留学経験者は年々増えているのが事実。
現在はコロナの影響で留学はほとんどストップしているようですが、自粛が段階的に解除されればまた留学市場は盛り返してくるでしょう。
今はまだTOEICは点数を持っていればプラスに働くというレベルの資格です。
実際にこれまで説明してきたように、英語力を必須とする企業、英語力を優遇条件にすると宣言している企業が増えてきています。
しかし、もしかしたら今後はTOEICのような英語力評価テストの点数がないとそもそもスタート地点にも立てないといった時代が来るかもしれません。